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アステカの神々2(ショロトル~ヨワルテクトリ)

アステカの神様イラストです。
2では、ショロトル~ヨワルテクトリまで。

【ショロトル Xolotl】
犬の頭をもつ、金星、呪術、死の神。ケツァルコアトルの双子とも言われる。
「フィレンツェ絵文書」第7書では、太陽が作られたさいに、活力を与えるべく神々が生贄になることになったさいに、「俺を死なせないでくれ」と大泣きして、目とまぶたを泣き出したのち、逃亡。しかし捕まって、生贄になったという(注:原典では、ショロトルは生贄になるのを恐れて泣きすぎて両目を流したが、日本では、昭和三年初版の『神話伝説体系メキシコ・ペルー神話伝説集』において、他の神々が生贄になって死に、悲しみのあまり泣いて涙を流したという話にアレンジされて紹介されたので、そちらが知られているそうです)。
また、人類再生のため、人類の骨を冥府に取りに行く神話に登場することもあります。
冥府帰りのショロトル
私のサイトのイラストでは、ケツァルコアトルにだっこされてるバージョンと、神話で活躍する等身大バージョンの2タイプで描いています。
ショロトルふたつ

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【シロネン Xilonen】
若いトウモロコシの女神。闇の神テスカトリポカ様の四柱の嫁の一柱です。
シロネン大きくなあれ
シロネンの手料理
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【シワコアトル Cihuacoatl 蛇の女】
大地の女神の一柱。
アステカの国家ナンバー2は、「シワコアトル」と呼ばれる副王であった。女神の名前がそのまま役職名になっていることから、アステカではかなり重要な女神であったらしい。
手に持っているのは機織に使う「機織棒(刀杼)」で、トルコ石のモザイクがついていて、シウツォツォパストリとよばれるらしい、と約翰さまに教えていただきました。絵文書みながら、なんだろう、このカッターの刃みたいな棒は…と思っていましたよ…。
シワコアトル女神
ボルボニクス絵文書には、シワコアトル女神に扮した人物の描写があり、副王(シワコアトル)本人が祭事などで女神の格好をしたのでは…という話があるそうなので、描いてみました。なので、「中の人」は副王さま…ということで。
蛇の女ボルボニクス
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【シワテテオ Cihuateteo】
お産で死んだ女性の魂が悪霊と化したもの。子供をさらったり、病気をもたらすなどの悪さをする。
しかし、その一方で、アステカでは、お産で死んだ女性は名誉の戦死と同じように讃えられ、午前中は戦死者の魂が太陽の護衛をして、午後はお産で死んだ女性の魂=シワテテオが沈む定めの太陽の護衛をするのだという。
悪さをするという言い伝えがあった一方で、宗教上の名誉を与えた当時の人々。
亡くなった当時の女性たちのことを思うと、なんだか悲しくせつないなあ…。
シワテテオ
太陽の一日
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【センテオトル Centeotl】
トウモロコシの神。
センテオトル改
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【チコメコアトル Chicomecoatl 七匹の蛇】
トウモロコシの女神。
チコメコアトルさん
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【チャルチウィトリクエ Chalciuhtlicue 翡翠のスカートをはく者】
水の女神。雨の神トラロクの2番目の妻(1番目の妻のショチケツァルはテスカトリポカ様に不倫されて奪われました…)。
チャルチウィトリクエ
雨の神&水の女神夫妻
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【チャンティコ Chantico 家にすむ女】
火の女神、かまどの守護神。金属細工師の守護神。焼き魚とパプリカを食べて断食を破り、恐れ多くもトナカテクトリ(=至高神オメテクトリ)に罰せられて犬にされた武勇伝の持ち主。オメテクトリが、天地創造以来、何かしてる神話、初めて見た…。食いしん坊バンザイ。
チャンティコ
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【ツィツィミトル Tzitzimitl】
朝と夕方、太陽と戦う、星の魔神。単数形がツィツィミトルで、複数形だとツィツィミメ。
邪神版ツィツィミトル
黒曜石の蝶イツパパロトル様は、ツィツィミメの女王。ガールズトーク中?
ツィツィミメ2013
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【テクシステカトル Tecciztecatl 法螺貝の主】
傲慢なる月の神テクシステカトルさん。
第5の太陽となるために選ばれた神。太陽となるためには、火の中に飛び込みわが身を犠牲にしなければならないが、彼は飛び込めず、かわりに、いやしい神ナナワツィンがためらいもなく火の中に飛び込んで太陽となり、つづいて飛び込んだ彼は月となった。ボルジア絵文書では老婆の姿だそうです。
テクシステカトル
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【トナティウ Tonatiuh】
太陽神。アステカ神話においては、太陽そのものである神。
病んで謙虚な神ナナワツィンが、火の中に飛び込み犠牲となり、現在の太陽である第五の太陽として生まれ変わった姿。
太陽になったとたん、性格が変り、神々にイケニエを強く要求する。
アステカ絵師・荷糖さまが「ナナワツィン不良化」とおっしゃってましたが、ものすごく言い得て妙だ…。

(ナナワツィンからトナティウになったとき、いいやつだったナナワツィンの性格が、なぜ急に、えらそうなやつになるのかについては、約翰さまがサイトにて、考察されています(→アステカ神話紹介コーナーの「太陽の出現」)。よく知られている第5の太陽の創造譚が、複数の資料をつぎはぎしたもので(『フィレンツェ絵文書』をベースに、『太陽の伝説』などの記述を加えて作られているんだそうだ)、キャラの性格が一貫していないようです)
トナティウPNG
月の神のテクシステカトルと。
太陽と月
アステカの太陽軍神ウィツィロポチトリと。
太陽神二柱
トナティウは太陽そのもので、アステカ族(メシカ族)以外からも信仰されていた神様ですが、ウィツィロポチトリは、アステカ族(メシカ族)の部族神で、都テノチティトラン周辺の狭い範囲で、アステカ族が熱烈に信仰していたそうで、アステカの発展とともに、すごい設定がどんどんつけられていって、偉い神になっていって、太陽神としての性格を持つようになったようです。
太陽神が二柱というのは、一見矛盾しているようですが、当時、トナティウを太陽神としてあがめたグループと、ウィツィロポチトリを太陽神としてあがめたグループがいた結果のようです。時代や地域によって、神様の性格や宗教の内容が異なるのは、自然なことですので…。
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【トラソルテオトル Tlazolteotl】
浄化の女神。愛欲、大地の女神。「トラエルクアニ(汚物を食う女神)」の名も持ち、人々のざんげをきいて罪を浄化する。娼婦とも関係が深い。同じく人々のざんげを聞く、テスカトリポカ神との関わりもあるという。
トラソルテオトル2013
テスカトリポカ様の差し入れ。「お仕事おつかれさん!」
お仕事おつかれさん
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【トラルテクトリ Tlaltecuhtli】
大地母神、大地の怪物。第4の太陽滅亡後、宿敵同士であるテスカトリポカとケツァルコアトルが、タッグを組んで戦ってこの怪物を倒した。その上半身から大地が、下半身から天ができた。大地から作物を得るためには、苦しむトラルテクトリに生け贄をささげる必要があるという。この戦いでテスカトリポカは片足を失い、以後、煙を吐く鏡を義足とする。巨大なワニの姿や、女神で描かれる。
トラルテクトリ
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【パテカトル Patecatl】
酒、薬草、治癒の神。
マゲイ(リュウゼツランの一種)の女神マヤウェル(左)の夫といわれる。
アステカでは、マゲイの液からプルケ酒を作っていました。
たくさん飲んでね
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【マクイルショチトル Macuilxochitl 五の花】
遊戯、賭け事の神。過剰な快楽の危険と罰を司る神アウィアテテオの5柱の中の一柱としての顔も持つ。
マクイルショチトル
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【マヤウェル Mayahuel】
マゲイ(リュウゼツランの一種)の女神マヤウェル。
マゲイは、トゲが宗教儀式に使われたり(神々のために自らを刺して血を流す)、葉の繊維が布になったり、お酒がつくられたり、とても役に立つ植物。
マヤウェルは、神話では、ケツァルコアトルとの悲恋のロマンスが有名(神話の物語イラストの記事をご参照ください)。
マヤウェルとうさぎ
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【マリナルショチトル Malinalxochitl】
呪術の女神。アステカの伝説では、部族神ウィツィロポチトリの姉妹である女呪術師。蛇、サソリ、砂漠の毒虫を操る。アステカ族が北の故郷アストランからメキシコ盆地へと移住したさい、美人だがキツイ性格である女呪術師マリナルショチトルが、自分に従わない者を蛇やサソリに襲わせたりしたために、アステカ族は彼女が寝ている間に出発し、置き去りにしたという。彼女とその一派が住み着いた場所が、マリナルコだという。
チビマリナル
……というお話ですが、メキシコの方に聞いた話(裏はとっていません)では、マリナルショチトルはマリナルコでは守護女神で、呪術の女神として信仰厚く、呪術師の守り神。月の神メツトリとも関連があったという。
伝説自体が「マリナルコのルーツはひどいものである」という、マリナルコへの中傷的な内容なので、彼女が邪悪な女呪術師ということも、アステカ族がマリナルコの女神マリナルショチトルをおとしめるべく作ったフィクションかもしれないなあと思ったのですが、ウィツィロポチトリの姉妹という設定になっているので、実際に邪悪な女呪術師がいてマリナルショチトルと同一視されたか、マリナルショチトルがすごい女神だったか、いろいろ考えられそうです。
マリナルコの女神
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【ミシュコアトル Mixcoatl 雲の蛇】
狩猟の神。ジャガー狩りの図。おかっぱ頭で描いていたら、なんとなく、金太郎を描いている気分になったよ…。
ミシュコアトル改
狩猟の神のほかに、天の川の神でもあります。こちらは天の川を意識して、長髪で描いてみました。
アステカ帝国から独立を保っていたトラスカラでは、「カマシュトリ Camaxtli」という名前で主神として崇められていました。カマシュトリは、至高神トナカテクトリの四兄弟の長男「赤のテスカトリポカ」と同一視される神でもあります。
我らがカマシュトリ
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【ヤカテクトリ Yacatecuhtli 鼻の神】
商人(ポチテカ)の守護神ヤカテクトリ。「お前ら!俺について来い!地の果てまで商売に行くぜ!!」 のイメージ。
ヤカテクトリ2013
アステカの階級は、貴族、平民、奴隷、とありますが、貿易商人ポチテカは、それらの階級に属さない独立した階級で、裁判も自分たちで行ったらしい。莫大な富を蓄えていたが、外に向けては誇示しなかったそうで、このあたり、本当に処世術に長けているイメージ。危険を顧みずに国境を越えて貴重品をトレードし、外国語をあやつり、現地の人々にまぎれて諜報活動もして、アステカの征服戦争に役立ったのだとか。
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【ヨワルテクトリ Yohualtecuhtli 夜の主】
夜の神の一柱。
ボルジア絵文書35葉の人物が彼かと推測されているが、確証はないらしい。
約翰さまのサイトによりますと、『フィレンツェ絵文書』で、赤ちゃんが生まれた時、産婆がへその緒を埋める際に唱える口上の中で、蒸し風呂の祖母ことヨワルティシトルとともに、父母として登場。
『テレリアーノ-レメンシス絵文書』では、イツパパロトルとともに堕天したシトラリクエ・シトララトナク夫婦の息子たちの一柱として登場。
また、ヨワルテクトリはヤカウィツトリ(「尖った鼻の者」。夜の神の一柱)とともに、火熾し棒(ママルワストリ)の星座を構成する星と考えられていた、とのことです。
ヨワルテクトリ
この神様…。何が問題かというと、男神なのに、誤解から、日本語文献で「太陽神トナティウの妻とされる夜の太陽を象徴する神」と書かれて以来、日本限定で女神扱いなのだった…。
ヨワルテクトリはトナティウの「counterpart(対になる神)」であると書かれた本があり、それが、日本語で「配偶神」と訳され日本で出版(『ヴィジュアル版世界の神話百科アメリカ編』)。原著では「He」使用の男神なのに、「配偶神」の単語で誤解され、その後に日本で出た土方美雄著『マヤ・アステカの神々』で「妻」と記載され、日本限定で女神扱いになったらしい。
なお、トナティウに妻がいるかというと、『太陽の伝説』ではトナティウとイスタクチャルチウトリクエが400と5人のミシュコアを生み、トラルテクトリが子供たちを養育。また、『フィレンツェ絵文書』のヨワルテクトリ・ヨワルティシトルが父母とされているのと同じ章で、トナティウとトラルテクトリが父母としてともに名を挙げられている、とのことです。
詳しくは、約翰様の記事をご覧くださいませ。
http://www.yarakashido.com/rswt/aztec/column/yuumei01.html#yohualtecuhtli

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