[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
【ウィツィロポチトリ Huitzilopochtli 左(南)のハチドリ】
アステカの部族神、太陽神、軍神。
メキシコ中央高原で古くから信仰されていたトラロクやケツァルコアトルらとは違う、アステカ特有の神様。元々は北方の一部族アステカ族の素朴な部族神だったのかもしれませんが、アステカ族が絶大な権力をにぎるにつれてどんどんすごい神様設定が加えられ、太陽を昇らせる全知全能の宇宙の大神格へと変貌をとげたが、他の部族が住む地域ではさほど信仰されなかったらしい。
(詳しくどうぞ→ウィキペディア)
ウィツィロポチトリの誕生の神話。
寡婦であったコアトリクエは、コアテペック山にて、不思議な羽毛の玉によって、ウィツィロポチトリを身ごもった。
コアトリクエの娘のコヨルシャウキと兄弟たちは、母が不義の子をなしたとして、母親を殺そうとたくらむ。
母親の命の危機に、ウィツィロポチトリは、コアトリクエの胎内から、完全武装の立派な戦士の若者の姿で誕生。
「火の蛇」シウコアトルを振り回し、姉コヨルシャウキを八つ裂きにし、兄たちも殺し、見事返り討ちにしたという。
ママにしてみたら、自分の息子が自分を助けようとして立派な戦士の姿で生まれてくる…というのは嬉しいだろうな…。
夜明け、太陽が星を駆逐するさまを現すお話でもあるらしいです。
ウィツィロポチトリの姉、星の女神コヨルシャウキ。
ウィツィロポチトリの母、地母神コアトリクエ。
コアテペック山にて、母コアトリクエを見事守ったウィツィロポチトリ。めでたし、めでたし。
太陽の神ウィツィロポチトリと闇の神テスカトリポカは、アステカの二大軍神。
ワシの戦士とジャガーの戦士にエールを送るの図。
武器は「火の蛇」シウコアトルです。
あらためて、「火の蛇(トルコ石の蛇)」シウコアトル。
参考資料とすべく、大英博物館のシウコアトル像を見たら、蛇なのに足があって驚いたのですが、どうもアステカではよくあることらしい…(その後、ボルジア絵文書や、アステカカレンダーに描かれたシウコアトルも前足があると教えていただきました)。
ハチドリにケンカを売られる太陽神ウィツィロポチトリ(左のハチドリ)さん。
ハチドリは、ちっちゃいけれども好戦的な鳥なのだ…!!
ウィツィロポチトリの伝令神「速き者」パイナル。
ウィツィロさんと未来の戦士たち。部族神らしく行く末を見守るの図。
ボルボニクス絵文書をベースにして描いてみたウィツィロポチトリさん。
コヨルシャウキ姉さん、セリフつきの一枚。
もしもイラスト。コヨルシャウキ姉さんがリベンジに来ましたの図。
女呪術師、呪術の女神マリナルショチトル(Malinalxochitl)。
ウィツィロポチトリの姉妹だという(日本語の本だと妹となっているものがあるが、約翰さまによると、チマルパインの著作で、ウィツィロポチトリとマリナルショチトルはお互いに兄・姉と呼び合っているが、地の文にてナワトル語の「姉」表記があるとのこと。英語だとシスターの単語で解決なんですが…)。
かつて、まだ弱小部族だったアステカ族が、ウィツィロポチトリに導かれて北の故郷アストランからメキシコ中央高原に移動したさい、美人でわがままな女呪術師マリナルショチトルに辟易して、彼女とその部下を途中で置き去りにしたという。彼女らが住み着いたところがマリナルコという地名になったという。呪術で蛇やサソリや砂漠の毒虫(ムカデとかクモとか)を使って、気に食わない者を襲う能力があるのだそうです。(以上、約翰さまよりの情報です)
この後、マリナルショチトルは、息子のコピルに恨みを吹き込む。コピルが母の代わりにアステカ族への復讐を企てるが結局アステカ族に殺され、心臓をとりだされて投げ捨てられてしまう。
時は流れて、1325年。「コピルの心臓の上からサボテンが生えて、ワシがとまっている」場所に住めというお告げがウィツィロポチトリからアステカ族にくだり、アステカ族はそこに都テノチティトランを建てて定住。
その後のアステカ族の快進撃はご存知の通りです。
そして、もしもイラスト。コヨルシャウキ姉さんがマリナルショチトルとタッグ組んでリベンジに来ましたの図。
こちらは約翰さまの案を元に描きました。いやなタッグ…。
2022年制作。ドゥランの図がベースとなったウィツィロポチトリ。ハチドリのかぶりもの。
(約翰さまのツイート:https://x.com/JohannesC7/status/1473573892417802241)
≪ ケツァルコアトル Quetzalcóatl | | HOME | | トラロク Tlaloc ≫ |