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【シペ・トテック Xipe Totec 皮をはがれた我らが主】
春と農耕の神シペ・トテック(シペ・トテク)。アステカの神様で私が一番衝撃を受けた神。
種が皮をはいで発芽するがごとく、自らの皮をはいで人々に穀物を与える穀物神。儀式では、生け贄の皮をはいで、神官がまとったという。
神の像は、「生け贄となった人間の皮を着ている」と思っていましたが、シペ神の名前の意味が「皮をはがれた我らが主」で、儀式で皮をはがれる生け贄を神に見立てた体現者とすれば、むしろ、神が自分自身の皮を着ているというほうがしっくりくるかもしれません。
人々のために、延々と皮をはがれ続けるお姿は、なんとなくストイック。黙々とまじめに、植物の死と再生の営みを繰り返す神として、イラストを描くさいには、外見はホラーでも、無口でマジメな性格という設定で描いています。
ただし、性格がわかる神話は現代にほとんど残ってないので、実際の性格は不明です。どんな神様だったんでしょう…。
「赤のテスカトリポカ神」と同一視されるらしい。
(くわしくどうぞ→ウィキペディア)
魔法少女風に描いてみました(笑)。
でも…。最初は本気で外見にびびっていたのに、描いていくうちに親しみがわくから不思議だ…。リアルでお姿を目にしたら卒倒する自信はありますが。
こちらは、ボルボニクス絵文書に登場する、赤のテスカトリポカとしてのシペさん。
【トラトラウキ・テスカトリポカ Tlatlauhqui Tezcatlipoca 赤のテスカトリポカ】
赤のテスカトリポカは、カマシュトリ(トラスカラやウエホツィンゴの主神である狩猟の神)やシペ・トテックと同一視される神。
アステカの創造神のトナカテクトリの四兄弟の、長男になります。
ちなみに、おなじみのテスカトリポカ様は、「ヤヤウキ・テスカトリポカ(黒のテスカトリポカ)」といい、次男になります。
赤のテスカトリポカVS黒のテスカトリポカ様で、球技しようぜ!イラスト。
そして、つい、連想…(ご存知ない方は「きれいなジャイアン」でご検索ください)。
絵文書では、同じ姿で色違いだったりする二神なのに、たぶん性格は、それこそ「きれいなジャイアン」と「ジャイアン」くらいには、違うんだろうなあ…。
【イツタパルトテク Itztapaltotec】
シペ・トテック神の化身。
シウテクトリ神とともに、第20トレセーナ「1の兎」を司る神。
シペ・トテック神が、ナイフのような頭かざりをつけている姿(?)。
(トレセーナは、アステカの暦に登場する13日間の単位のこと)
詳しくは、Itztapaltotecで検索して、英語版のウィキペディアを見ると、いろいろな絵文書でのイツタパルトテク神が見られます。
作画したアイテムについて。
◆杖は、チカワストリ(ガラガラの杖)、豊穣の神々の持ち物。
◆サポジラ(チューインガムノキ)の葉のスカートは、シペ神のアイテムのひとつです。
(約翰さま、教えて下さってありがとうございました)
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